看護学生に就活は必要か?
こんにちは、ワーシャル代表の中西です。9月29日にJR大阪駅すぐのグランフロントにて、
約3000名以上の病院経営者・管理職・一般職の勉強会を開催してきた、「病院経営研究会」の2016年度公開型事業に、ワーシャルが取り組んでいる看護学生の就活支援プロジェクトである「看護学生 就活☆ラボ」が選出され、事業説明会を開催いたしました。
約20法人ほど反響があり、新卒看護師の採用・教育に熱心に取り組まれる病院の看護部長様、人事採用担当者様にご来場いただきました。
さて、今日のテーマは「看護学生に就活は必要か?」ということですが、
みなさんはどう思いますか?
わたしは約10年のキャリアコンサルタント人生の中で、一般職種を含め、約200名ほどの学生さんの就活相談にのったんですが、
一般の学部の学生と違い、看護学生には「就活」という文化はあまりないんです。
「看護師は仕事に困らないから就活する必要ないんじゃない?」という声もあったりしますが、わたしは、
「絶対に必要!」
だと考えています。なぜ必要か?
それは、わたしのキャリアコンサルタントとしての実体験の中で、
せっかく看護師免許を取得しても、1年以内で「早期離職」し、職場にも相談できず、中には「看護師として働くこと」あきらめる人をたくさん見てきたからです。
大多数でないにしても、そんな不幸な看護師を減らし、未来に目的をもってイキイキと働く看護師を増やすためにも、「就活」が必要だと考えます。
ただ、私達が考える「就活」は単に「就職先を見つける活動」ではありません。
看護学生就活ラボでは、「日常的な交流(社会人や学生仲間)の場」が最高の「就活」と考えています。
1年、2年の早い段階で、ワクワクするような社会人や看護仲間と出会い、
「将来を考える機会」を持つことで、未来への可能性を広げて欲しい!
と心から願っています。
さて、そんな看護学生が職場探しに積極的でないのには少し理由があります。
元々看護師を養成する看護学校は、病院の付属のところが多かったという歴史的背景もありますが、
それ以外にも理由は大きく2つ。
①専門職で就職に困らない(いまのところは、、)
②大学の看護学部が増えてきたのがここ最近
一般学生と看護学生を比較するとこんな感じです。(実体験の感覚値です。)
【エントリー数】
一般学生 平均約10~30社
看護学生:平均1~3社(学校によっては複数受けると先生から怒られることも!?)
【インターンシップ参加率】
一般学生 約6割
看護学生 約2割
【インターンシップの日数】
一般学生 平均5日間くらい(中には6ヶ月くらいの学生さんも)
看護学生 半日~1日(見学に近い内容が多い)
ちなみに、経団連が定めるインターンシップの期間の目安は「5日間以上」という記載があるので、病院のインターンシップは実質上見学に近いものが多いです。
【就業体験としてのインターンシップの在り方】
学生の就業体験の提供を通じた産学連携による人材育成を目的とすることに鑑み、当該プログラムは、5日間以上の期間をもって実施され、学生を企業の職場に受け入れるものであること。
ワーシャルの卒後1年以内の看護師さん50人にこんなアンケートを実施してみました。(2014年~2016年)
キャリアセンターの方が悪いというわけでは全くなく、看護師のキャリアが分かる人がいないんです。
就職して1年以内に辞める看護師さんは都市部では、「10人」に「1人」。
この「なんとなく就活」に早期離職の原因があるのでは?とわたしは考えています。
一般の学部の学生の就活が正しい!ということではないのですが、
もっと早い段階で、未来の職場に関心を持ち、自分がどう生きていきたいいか?何歳で結婚したいか?どんな看護師になりたいか?
そのためには、どんな職場があっているのか?を考えてみるきっかけづくりを行なえればと思います。
看護学生が企画する、看護学生のための就活WEBマガジン「看護学生 就活☆ラボ」
このプロジェクトで一番大切なコト。それは、
学生の成長を支えるコト。
合同就職フェアも必要です。でも、効率よく採用活動を行う反面、学生1人1人と向き合う時間が十分にとれていません。
このプロジェクトは、「職場」と「看護学生」の架け橋となる事業です。
看護学生の「就活」の必要性をご理解いただき、成長を支える仕組みづくりに、一緒に取り組んでいただける法人様を募集しています。
一緒に、未来の看護業界を担う看護学生の成長を支えながら、採用活動に取り組んでいただければと思います。
この記事を書いたのは?
- 一般社団法人ワーシャル代表理事
- 中西 信雄(1981年生)
- お仕事:働き方プレゼンター
趣味:野菜づくり
資格:㈱ワークライフバランス認定ワークライフバランスコンサルタント
地域活動:NPO法人ファザーリングジャパン関西会員、息子の幼稚園保護者会会長、体験農園アドバイザー
(プロフィール)
元上場企業のキャリアコンサルタントとして、一般職種から医療系人材まで、約10年間キャリア相談に関わる仕事を経験。これからは「働き方」を「つくる」「選ぶ」時代だ!!と強く感じていた矢先、3人の子育てをする妻が体調不良で仕事を辞めることに。家庭と仕事の両立ってホンマに大変!!という自身の体験を機に、働く人の「キャリアもライフも応援したい!」と考え独立。約200法人への採用支援と約2000名のお仕事の相談に関わった経験を活かし、社団法人ワーシャルの代表理事として医療・介護・福祉で働く人のキャリアとライフを応援中!
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ワーシャルWEBチーム
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