【自己実現】って一体なんだろう?自己実現を果たした人の15の特徴

人が幸せになるために生きているとしたら、最終的に”自分のなりたい姿”になることが人生の目標なのかもしれません。

仕事だってそのための1つの経験でしかないのではないかと思います。では、どのようにして”なりたい自分”になれば良いのでしょうか?一体どんな自分になると自己実現を果たし、幸せだと思いますか?

以前に比べて職業の選択も自由になり「ご飯を食べるために働く」という価値観を仕事観として強く持つ人は少なくなってきているようです。「仕事を通して理想の自分を実現したい!」という自己実現欲求に根ざした職業選択をする人が確実に増えてきています。

しかし、「理想の自分とは何か?」と深く自分の胸に聞いてみると、意外と答えが見つからない人も多いのではないでしょうか。

自己実現とは?

”なりたい自分になること”を、アメリカの心理学者エイブハム・マズローは”自己実現”という言葉で表現しました。

マズローは人間の欲求を階層に分類した「欲求5段階説」で有名です。この説の中では、人間には五段階の欲求があるとしています。非常に有名な説なので、すでにご存知の方も多いと思います。(最近ではマーケティングの分野でも語られることが多いです。)

【欲求5段階説】

第一層…生理欲求

第二層…安全欲求

第三層…所属欲求

第四層…承認欲求

第5層…自己実現欲求

諸説ありますが、一般的に人は下層の欲求が満たされると、より高次の欲求を求めるようになる、といわれています。

日本では、ほとんどの人が寒さや暑さがしのげる家屋に住み、多くの場合エアコンも有りますし、ご飯も食べられます。よって日本は社会的・文化的に、承認欲求以上の高次の欲求を求める人が多いと思います。

承認欲求は、ある人にとっては家族がそれを満たす対象(母親として子供から必要とされているなど)かもしれませんし、会社や所属組織での肩書きや、あるいはSNSのいいねの数で承認欲求が満たされる人もいるかもしれません。

人から尊敬されたり、認められることで承認欲求が満たされ、より高次の欲求、つまりは第五層の自己実現欲求の充足を求めるようになるとされています。

自己実現ってどんな状態?

では、自己実現欲求を満たした状態とは一体どんな状態でしょう?

もちろん、細かな部分は人によって違いますが、共通する部分があります。マズローは、欲求の最高位にある状態を満たした多くの歴史的偉人を事例研究し、15の特徴を挙げています。

  1. 現実をより有効に知覚し、それとより快適な関係を保つこと:願望、欲望、不安、恐怖、楽観主義、悲観主義などに基づいた予測をしない。未知なものや曖昧なものに恐怖を抱かず、むしろ好む。
  2. 受容(自己・他者・自然):人間性のもろさ、罪深さ、弱さ、邪悪さをありのまま、自然のままに受け入れることができる。
  3. 自発性・単純さ・自然さ:行動、思想、衝動などにおいて自発的である。行動の特徴は単純で、自然で成功・失敗に基づく不自然な緊張がない。
  4. 課題中心的:哲学的、論理的な基本的問題に興味があり、木を見て森を見失うことがない。広く普遍的で世界単位の価値の枠組みを持って仕事をする。
  5. 超越性:独りでいても傷ついたり、不安になったりしない。孤独やプライバイシーを好む。一般の人からは、冷たさ、愛情の欠落、友情のなさ、敵意などに解釈される場合もある。
  6. 自律性:物理的環境や社会的環境から独立している。外部から得られる愛や安全などの満足を必要とせず、自分自身の発展や成長のために自分自身の可能性と潜在能力を信頼する。
  7. 認識が絶えず新鮮であること:人生の基本的な物事を何度も新鮮に、純真に、畏敬や喜び、驚きや恍惚感を持ちながら楽しむことができる。
  8. 神秘的体験:神秘的な体験を持っている。神秘的体験とは、とてつもなく重要で価値のある何かが起こったという確信をする体験のことである。
  9. 共同社会感情:人類一般に対して、時には怒ったり、いらだったり、嫌気がさしても、同一視や同情、愛情を持ち、人類を助けたいと心から願っている。
  10. 対人関係:心が広く、深い人間関係を持っている。少数の人たちと特別に深い結びつきを持っている。
  11. 民主的性格構造:もっとも深遠な意味で民主的である。階級や教育制度、政治的信念、人権、肌の色などに関係なく、ふさわしい人とは誰とでも仲良くなる。
  12. 手段と目的の区別:非常に倫理的ではっきりとした判断基準を持っていて、正しいことを行い、間違ったことをしない。手段と目的を明確に区別でき、目的を意識する。
  13. 哲学的で悪意のないユーモアのセンス:悪意のないユーモア、優越感によるユーモア、権威に対するユーモアでは笑わない。彼らがユーモアとみなすものは哲学的である。
  14. 創造性:特殊な創造性、独創性、発明の才能を持っている。その創造性は、健康な子供の天真爛漫で普遍的な創造性と同類である。
  15. 文化に組み込まれることへの抵抗:深い意味では文化に組み込まれることに抵抗している。つまり、根源的には社会の規制ではなく、自らの規制に従っている。

この15の特徴を見ていると、確かに自律し、自己実現を果たして、社会的・文化的に自由に生きる人間の姿が垣間見えるように思います。

計画は実は役に立たない

偶然の些細な出来事に大きく左右される人生において、一般的に信じられているほど、しっかりとした計画や戦略はあまり意味を成さず、何かの拍子に脆く崩れ去ることが多くあります。逆に、漠然、曖昧な目標は柔軟な分、応用が効きやすく、意外と役に立つことがあります。

「人生には緻密な計画よりも大まかな方向性が必要である」というのが私(筆者)の意見ですが、その点で上述の自己実現を果たした人の15の特徴は多くの示唆を与えてくれます。15の特徴の中には、子供が性質的に持っている要素も多く含まれており、非常に興味深いものです。

実際、私の子供たちは毎日希望と共に目を覚まし、驚きと興奮の中で新鮮さに溢れた毎日を過ごしています。行動の動機はいつでも単純ですし、大人のようにやる前から社会的な目を気にしたり、失敗や成功を意識して怯えることもありません。活動や遊びはいつでも創造的で、オリジナリティに溢れています。

そう考えると、人は成長するに従い、子供の心から成長して社会と折り合いを付けるために苦労し、たくさんのことを学びますが、逆にそれが個人としての自己実現を妨げる要因の1つになっているのかもしれません。少し皮肉ですが、社会的に自己実現を果たそうとすればするほど、個人としての自己実現から離れてしまう。

しかし、社会的な細々としたことを十分経験し、知った上で、そこからあえて”自覚的に”離れることができるようになると、再び子供心を取り戻し、個人的に自己実現を果たすことができるのかもしれないと思うのです。

根源的に私たちは、仕事や生活の様々な成功・失敗の出来事・経験を通して、上述の個人としての自己実現に向けて歩んでいるような気がしてなりません。