INTERVIEW
インタビュー
国際介護士☆上地智枝のバリ島体験記!「インドネシアの介護事情」
こんにちは、ワーシャル代表の中西です。
みなさんは海外の介護事情って知ってますか?今や、少子高齢化は、何も日本だけの問題じゃなくなってきてるんです。
私は、インドネシアのバリ島が大好きで、実は10年以上前にバリ島で仕事をしていた経験もあり?!今もバリ人の友人がたくさんいます。
さて、今日は介護福祉士として働きながら、「介護教育」の領域で活動を志す上地さんのインドネシアバリ島での体験記をご紹介したいと思います!
上地 智枝さん(介護福祉士)/働き方:フリーランス介護士として、職員研修や日本、海外で講演活動を実施中。
インドネシアのバリ島は、熱帯の国で冬はないので1年中あったかいんですよね!懐かしい!
上地さんが講演されたのは、インドネシアバリ島で認知症介護フェア「KAIGO@BALI」というイベントです。
【イベント開催概要】
イベント名:インドネシアバリ島で認知症介護フェア「KAIGO@BALI」
開催会社:リゾート介護ドットコム
https://resortkaigo.com/
イベント名:参加型認知症介護フェア 『KAIGO@BALI 2016』
https://resortkaigo.com/fair/
上地さんの体験記(始)=============================
バリ島では、平均寿命が低く40、50代で引退し、子供に世話になるといった生活が基本となっているため介護や認知症と言った言葉や概念が殆どなく、看護学生の方々や親の介護の経験がある現地在住の日本人、日本語学科の学生の方が主でした。
認知症の症状は、向こうでは精神病扱いされ、近所には知られたくない思いから自宅の一室に鍵をつけ閉じ込めてしまうと言った昔の日本を思い出す対応です。
▼バリ島のにたった1つの介護施設の部屋
また、バリ島で1つしかない、施設は政府が運営しており、身寄りの無い方や家族から見放され方々が住んでいました。
自分で歩くことが難しい方は、男女混合で間仕切りやカーテンなどなく、空調ない中で、高齢者の方が横になっていました。
自分で生活ができる方は、1つのリビングダイニングを中心に周りに部屋がある
日本でいうとグループホーム的な印象を受けました。
個室には、家族の写真や馴染みのものがあり、雑貨を作って市場や、施設にきた方々に販売しているようです。
▼バリ島のにたった1つの介護施設のリビングルーム
日本を知っている私の目からは、劣悪な環境やサービスは問題が山積みであると感じますが、入居している方々は、素敵な笑顔で出迎え、「私の部屋を見て」
と率先して招いてくれました。
もし、現地の人も私と同じ気持ちなら、あのような笑顔は出来ないなと思います。
なので、彼女彼らにとっては、現状が当たり前の生活になっているのかもと思ったりします。
▼バリ島で出会った素敵な笑顔
しかし、高齢化社会になったときに、制度や生活・風習も違いますが、時間の流れがゆっくりしている現地を感じたときに、人権は守れるのか?私は難しいと感じました。今後のインドネシアにも注目をして情報交換をしていきたいと思います。
▼バリ島の可愛いおばあちゃん
でも、課題ばかりでなく、希望もあります!
それは、看護学生の方々が真剣に考え、学んでいる姿。目がキラキラして綺麗です。
そして、相手を思う気持ちや姿を見たときに、日本式の介護と重なるものが見えました。
▼バリ島の看護学生に認知症の講義を実施
この国の若い看護学生たちは素晴らしい!みんなの笑顔はとても素敵!
まだまだ駆け出しですが、日本での介護現場の経験を、
バリ島のようなアジア地域にも活かしたい!という気持ちが湧いてきた瞬間でした。
アジアの福祉、介護に携わってあの笑顔を守れるように!私も前へ進んでいきたいと思います。
上地さんの体験記(終)=============================
日本と海外、住んでいる人の文化や宗教などの価値観、また、介護施設の設備や環境は違えど、
「人を想う気持ち」は、世界共通なんじゃないでしょうか?
高齢者が幸せに年齢を重ねていけるよう、「幸せな介護」が世界に広がることを心より願っています!