「自分らしい」働き方ってどうやって見つけるの?まず色々な働き方を知ることから始めよう!
目次
働き方改革が厚生労働省でも進められ、多種多様な働き方が身近にも散見されるようになりました。ワーシャルにもフリーランスの看護師、介護士さん、起業しているセラピストなどがいらっしゃいます。
手前味噌ですが、私(筆者)自身も、「セミフリーランス」として企業に属しながら本業で給料を頂き、個人ブログや他の組織の活動・事業、雑誌の執筆に加わることで収入を得るような活動も行なっています。
今は、昔みたいに「起業or雇われか?」という二択の働き方しか選べない時代ではありません。
自分の望む人生に合わせた働き方を「自ら選んで」する時代になりつつあります。
なぜ働き方が変わって行くのか?
働き方が変わってきた背景には、時代の流れが大きく関係しています。
経済的な側面
日本の財政難の影も一理あるでしょう。
現在の日本の借金は約1080兆円とも言われており、世界1の借金大国です。「破産する」と言われ続けてもはや数十年経っています。
一方で、投資の世界では「卵を1つの籠に置くな」が常識です。
個人における収入源も、終身雇用が実質的に機能していない今、金融業界で言われるポートフォリオ(収入源を分散させる)を組み、リスクヘッジしながら生活収入を担保しようとする流れは当然出てきます。
企業の衰退速度も時代に合わせて益々加速していますし、大手企業や銀行も今や5年後にはどうなるのか先が見えない時代です。「一社に勤めていれば安心とは思えない」人が増えているのだろうと推測されます。
情報革命(ネットの普及)
インターネットが普及し始め、SNSなどでインタラクティブ(相互的)な情報のやりとりが簡単にできるようになりました。今では、個人でもブログやサイトを運営したり、オンラインのコミュニティ(Facebookグループなど)を作ったりすることが簡単にできます。
ビジネスを行う際には、
- 商品を作り、
- お客さんを集め、
- 販売する。
という過程が必ず必要になりますが、やり方によってはネットを使えば全て個人で完結できてしまいます。
商品もオンラインでのデジタル商品もたくさん出てきているので、昔のように、大きな倉庫を借りて商品を保管したり、どこかから仕入れたり、配送業者を雇って商品の配達を依頼する必要もありません。
つまり、作る→人を集める→売るという過程の間にたくさん存在した中間業者が以前に比べてその影を潜めるようになりました。
このような時代背景もあり、個人でそれほどお金を掛けなくても商品を販売して収入を得ることが簡単にできるようになっています。
フリーランスと自営業の違い
働き方の1つとして、よく聞かれるようになったフリーランス。
昔からある自営業とはどう違うのでしょうか。
フリーランスとは
フリーランスは個人で仕事を契約することが大半です。業務毎に単発の契約を結びます。(もちろん、半年契約などの期間契約の場合もあります。)業務委託契約を結ぶことが多いでしょう。
IT系の職業やデザイナー、カメラマンなどに多い働き方です。
言葉の成り立ちとしても、フリーランスの”ランス”は”一本の槍”から来ています。
つまり、事業をメインにしているのではなく、市場で何か突出するものを持っている人が、それを武器にフリーランスとして活躍します。
自営業とは
自営業は、主に事業をメインにして仕事を取ってきます。
イメージとしては「商店街の魚屋さん」です。こちらは自分だけの個人で事業を行っている場合もありますし、家族など複数人で事業を運営していることもあります。
武器を売っているというよりは、収益を得るためのシステムや仕組みを構築し、それをベースに商売をしているイメージです。
ちなみに、法人化すると自営業と呼ばれなくなります。
フリーランスの人が増えているのは、事業(システムや仕組み)を構築するよりも、直接的に武器を売りにしやすい時代になっているからだと言われています。
情報革命によるクラウドソーシングサービスの普及もあり、個人でも何か少し武器になるものがあれば、ネットを仲介して、あるいは直接でも、それを武器に仕事を発注してもらえる可能性があります。
自分らしい働き方を見つけるには?
1.まずは自分の”好き”を見つける
例えば、「絵が好き!」という人も、少し前であれば普通は「絵で飯は食えないから、職業にするのは諦めなさい」と親に言われたものです。
しかし、今は本業をしながら、片手間でネットショップを作り、自分の絵(イラスト)を売ることもできます。実際に、プロに発注すると高額ですが、そこまでのクオリティを求めていない企業や人は世の中にたくさんいます。
「映画監督になりたい!」という場合でも、仲間で動画を撮ってYouTubeにアップすれば、誰かに作品を見てもらうことができるでしょう。
生活ができるほど収入を得るのは簡単ではありませんが、それでも、好きなことをして少しだけ収入を得るということがやりやすい時代になっています。いわゆる”副業”が簡単にできてしまいます。
[sanko href=”http://wa-cial.com/?p=2806″ title=”社会的複業とは?ワーシャルの目指す新しい働き方” site=”ワーシャルWEBマガジン”]
こういったことにまず取り組んでみて、そこで得られる精神的な充実感や収入、生活レベルなどを総合的・長期的に判断して、本業と副業・複業の割合を変えたり、転職したり、内容を変化させたりして「自分らしい働き方」が少しづつ形成されていきます。
「自分らしい」ということは、当然、「他の人があまりやっていない」ということ。
他人の真似ではなく「自ら創り出す」視点が必ず必要になります。
自分らしい働き方を自ら創り出す時に、重要となるのは、自分の中で「核となること」を決めることです。
私の場合では、個人でやっていたブログ運営を通して、「モノを書く」という行為自体が好きだと認識しています。文章を書くことで思考がまとまり、すっきりします。
自分が何が好きなのか、まずそれを理解していないと自分らしい働き方を創り出していくことは難しいと感じます。
その時に、「こんなものは仕事にならない」と自分の可能性に自分で蓋をしてしまわないことが重要です。
花を育てたり、見ることが好きな人はそれを元に自分らしい働き方を創っていっても良いですし、なんでも良いのです。まずは自分の「これが好き」という気持ちを大切にすることです。
しかし、「自分の好きなことが分からない」という人も多いです。
好きなことを探すには、自分が小さい頃や10代の頃にやっていたことが大きなヒントになります。
誰にも指示された訳でもないのに、昔にずっとやっていたこと。それがあなたが本当に好きである可能性が高いです。
そのころはきっと、お金のことも気にせず、「純粋にその行為が好き」という気持ちがあったはずです。(お金や社会的な問題が入ってくると、純粋に好きという気持ちが見えにくくなってしまいます。)
2.自分を客観視する
一方で、筆者は、ある意味「冷めた視点」を持っていることも重要だと感じています。
ここでいう冷めた視点とは、「自分を客観視すること」です。
これがどれだけできるかで、趣味・副業規模で終わるか、人を巻き込んで拡大していく活動として「好きなこと」が社会的に成長していくかの分かれ目になるのではないでしょうか。
自分は市場にとって、社会に対してどういう価値を提供できるのか、それを考えることが必須になってきます。
「絵が描きたい」という場合でしたら、どういったイラストが需要があるのか(市場から求められているのか)考えて調べたり、人に聞くことも重要になってくるでしょう。ここらも、机上の勉強だけでなく、実際に動きながら肌感を掴んでいく方が効率的で良いでしょう。
3.戦略的に動く「ニッチに一点集中」
”ランチェスター戦略”というものがあります。
弱者の競争戦略と言われ、大資本の競争相手に勝つための方法論です。
要約すると、
- 接近戦で、
- ニッチ(隙間)を狙い、
- 一点集中する。
というものです。
これは、個人で市場を相手に、”自分らしい働き方”を開拓して行くときの基本戦略となるものです。
イラストレーターを例に挙げると、プロがやっていることをそのまま真似てしまうことが多いですが、それだと難しい場合も多いです。プロと真っ向勝負することになるので、時間と労力を沢山投入しなくてはならず、簡単にはプロのクオリティには到達できません。本業で一日10時間など、長時間取り組んでいる人が当然勝つことになります。
ではなく、「プロがやっていないことをやる」方が結果的に活躍しやすくなるでしょう。具体的には、みんなが描いていないが需要があるイラストを販売する、などです。またはお金にならないからプロが描かないようなイラストを積極的に描いていくということになるでしょうか。
「優れるな、異れ」
「優れるな、異れ(すぐれるな、ことなれ)」という言葉がありますが、まさしく自分らしい働き方を創る時のスロガーンとして胸に秘めておくべき言葉でしょう。
みんながやっていることや世間から注目されていることは、もうすでに時遅しの可能性が高いです。
もちろんそこから参入するのも自由ですし、それも決して悪くないのですが、もっと深く市場の動きを肌感で掴み、自身の活動を動きながら常にブラッシュアップしていく。
そういった働き方が今最も新しい働き方であると筆者は感じています。もちろん、完成はありませんし、答えもありません。動いているうちに、色々な気づきや新しい自分を発見し、自分の気持ちや好きなことも微妙に変わっていくものです。その都度、素早く形を変えていけば良いと思います。
必死で動いているうちに、少しづつ精神的な充実感が満たされてくることを感じるはずです。
いや、充実感というより、「以前よりも少しだけ足掻けるようになった」という現実や問題に対する自己効力感に近いのかもしれません。それが自身の成長の証であると私は思っています。
悩み、努力し、時には偶然に導かれ、動いた結果得られる「自分の人生が濃縮されたような」働き方。
それがきっと、その人にとっての「自分らしい働き方」ということになるのだろうと思います。
最後に、岡本太郎氏の言葉が頭に浮かんだので引用しておきます。
ゴッホは美しい。
しかしきれいではない。
ピカソは美しい。
しかし、
けっして、きれいではない。
岡本太郎
他人から見たら、あなたの働き方は「イビツな形」に見えるかもしれません。”けっして、きれいではない”のかもしれません。
しかし、人生とは本来そういうもの。
元から、ショーケースに飾られるブランドのカバンのように”きれいなもの”ではありません。
究極を言えば、あなたの仕事は他人が評価するのではなく、あなた自身が人生を終える間際に「自分らしく、他の人のために精一杯、仕事をした」と実感を持って言えるかどうかだけが問題なのです。
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