今一度考えてみよう!あなたが仕事で社会に提供する「価値」とは?
目次
「他者に価値を提供すること」が仕事だとすると、「価値とは何か?」を考えることはとても大切なことだと思います。「価値」とは一体なんでしょうか?
「価値」には3種類あるとされています。
3種類の「価値」とは?
価値には主に3つの種類があります。
- 機能的価値
- 情緒的価値
- 自己実現価値
です。
機能的価値
機能的価値とは、そのまま、機能が優れていることを意味します。
情緒的価値
情緒的価値とは、そのモノやサービスを使うことで感情的に良い影響をもたらし、ポジティブになれるような価値のことです。旅行、ツアーなどが分かりやすいかもしれません。
・嬉しい!
・楽しい!
・面白い!
といった感情を想起させてくれるものは、非常に価値があります。
自己実現価値
自己実現価値とは、高級ブランドの腕時計が分かりやすいです。もちろん人にもよりますが、それを身につけることで「お金持ちになった」という自己実現願望を充足させることができます。「なりたい自分」を実現させるために必要なモノやサービスであれば、人はそれに価値を感じます。
各種の専門学校などの授業や資格取得のためのスクールにもこういった価値が含まれています。
身近な例ですと、最近、私の自宅の冷蔵庫が壊れたので、家電量販店に買いに行きました。
その中で、開き扉がガラス張りになっている冷蔵庫が販売されていました。機能的には他の機種と同じなのに、価格はおよそ3万円ほど高く販売されています。
商品を変えて空気清浄機を見てみても、マイナスイオンを放出する機能や加湿器の機能が付いているものもあります。旧来の家電製品の機能的価値に何らかの「付加価値」を付けて商品の価値を高めているのです。これは家電だけでなくあらゆるサービスや商品に共通してみられるようになっている傾向です。
旧来、上述の3つの機能のうち、「機能的価値」が最も重要でした。狂わない時計、綺麗に早く洗濯できる洗濯機などがその例です。
しかし、今では技術も向上し、時刻が全く狂わない電波式の腕時計が、ホームセンターで1000円程度で購入できます。機能的には数年前には高額で販売されていたようなものが驚くほど安く販売されているのです。これは日本の家電市場に限らず、世界規模でみても同じような現象が起きています。
例えば、今私がこの記事を書いているパソコンは「MacBook Air」です。
これを私が購入した動機は、純粋にいくら考えてみても「カッコいいから」としか言いようがありません。
数あるパソコンの中から買いたい商品を選ぶとき、「同じ価格帯であれば機能的にはそれほど変わらない」という前提が私の中にあります。これはおそらく私だけでないはずです。
Apple製品のMacBookは、機能的価値を充足する完成度の高い製品を作り、その上で情緒的価値と自己実現価値を製品に付与することに成功している1つの良い事例だと思います。
今では多くの製品の「機能的価値」はある程度担保されるようになっており、消費者が商品を選ぶ基準がそこだけではなくなってきているのです。
情緒的価値と自己実現価値のニーズが高まっている
機能的価値が充足され始めると、相対的に情緒的価値と自己実現価値のニーズが高まります。
情緒的価値とは、「この人と話すことが楽しい」とか、「この写真を見るだけで元気になれる」というような感情的にポジティブな価値をを与えるモノやサービスのことです。
市場が「モノ消費」から「コト消費」に移っているといわれる背景には、そういった価値観の変化があるように感じます。
各種SNSで見かけるインフルエンサーは、おそらくこの「情緒的価値」や「自己実現価値」を多くの方に提供しています。私たちが、なりたい自分の姿を体現(自己実現価値)しており、その日常を垣間見せてくれることで感情的に満たされた気持ちになる(情緒的価値)人が沢山いるということです。
機能的には役に立たないことも多い、ネットで流れてくる文字や写真を価値あるものにするためには、「情緒的価値」と「自己実現価値」が重要になります。
これはインフルエンサーではなくても、ブログやYouTube、SNSで情報発信を行う際には誰もが意識しておく必要があることだろうと思っています。
「やりたいこと=仕事」の道筋
旧来の価値では機能的価値のニーズが強かったのですが、それがすでに充足し始めているこれからは、サービスに情緒的価値、自己実現価値が求められるようになってきています。
これを仕事に置き換えると、機能的価値を提供する仕事=今までの仕事ということもいえると思います。
しかし、今は個人でも情報を多数の方に発信する方法がネットを始め、多数あります。
「自分がやりたいこと」をして、「自分がなりたい姿」に向けて1歩ずつ前進する。その現状をネットを使って多くの人に情報を発信していく。
そうすることで、同じような生き方に憧れる他者に「自己実現価値」、「情緒的価値」を提供することができるかもしれません。これからの時代は、普通の人でも、多くの収入を稼ぐことは難しいかもしれませんが、それを仕事(厳密にはやっている”仕事のうちの1つ”)にすることも不可能ではないと思っています。
今一度、自分がやっている仕事が他者に提供する価値とは一体何なのか?を考えてみることで、自分を見つめ直す良いきっかけになるのかもしれません。
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