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【クラウドファンディングとは】なぜ今クラウドファンディングが注目されているのか?

「クラウドファンディング」とは、インターネット上でプロジェクトを公開し、賛同する人から寄付を集める仕組みのことです。

2019年、お笑い芸人のキンコン西野さんがクラファンで集めたお金が合計2億円を突破した、というニュースがあり、さらに認知度が高まっています。

そもそも、日本では、東日本大震災後に、被災地に寄付を送る手段としてクラウドファンディングが活用され、それ以降、様々な人たちに知られるようになりました。

なぜクラファンに挑戦する人が増えている?

今まではテレビや新聞に代表される、マスマーケティング(大衆向けの販売戦略)が主流でしたが、今はネットの普及で様々な価値観が溢れています。

「釣りが何よりも好き!」という人や、「キャンプが好き!」という人。

ニーズが少なく、テレビではあまり大きな枠を使って放送されにくいにも関わらず、何よりも好きなことがある人が、実は昔から世の中にたくさん存在していました。

今までは、そんな人もテレビで放送される大衆向けの番組を視聴するしかありませんでしたが、今では、何100種類もの動画配信サービス(テレビは12番組)があり、ネットで好きな分野の動画を見続けることも可能です。

また、これは出版などの分野でも同じで、例えば、腰痛やダイエットに悩む人は多いので、腰痛やダイエット関連の本は出版されやすいですが、ニッチ(狭い)な分野の本は出版しても多く売れる見込みが初めから見込めません。

よってニッチな需要を満たすような本はなかなか出版しづらいものですが、ネットで受注生産という形で本を作れば、余計な在庫を作らずに低コストで制作することも可能です。

クラウドファンディングという形を取れば、ニッチな需要がある分野に対応するサービスや商品を提供することが可能です。

よって、個人であっても「こんなことをしたい!」という強い想いがある人が、想いを形にするためにクラウドファンディングを活用するようになってきました。

東日本大震災が大きな転機

”お金を誰か困っている人に渡す”という寄付の文化は、キリスト教を母体とする文化であるアメリカでは古くからありましたが、日本ではあまり一般的なものではありませんでした。

しかし、2013年の東日本大震災に代表されるように、日本は古来より自然災害は多く、その中で”助け合い”の一環として千羽鶴や物資を被災地に送る習慣は太平洋戦争の頃からありました。

しかし、一方で、被災地に物資を送る際、「必要なものを、必要な時に必要な数を送る」ことは困難であり、インターネットとクラウドファンディングを使ってお金を直接送り、現地で必要なものに変えてもらう、という方法が今後主流になっていくと思われます。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングのためのサイトはいくつか存在します。

など、それぞれ、「物販に強い」などの特色があります。

クラウドファンディングでスタートするプロジェクトの種類は様々です。

  • 商品開発
  • 企画・イベント
  • 書籍出版
  • 会社設立
  • 動画撮影

などなど。

市場に需要があるものであれば、なんでもプロジェクトとしてスタートすることが可能です。

医療介護福祉業界のクラファンサイトもスタート!

医療介護福祉業界のプロジェクトを集めたサイトも存在します。Fanfare(ファンファーレ)です。

引用:Fanfareサイトより

医療介護分野でも価値観の多様化は進んでおり、以前のように、これといった「正解」がありません。

良い医療・介護サービスは「対象者がなにを求めているか?」で変わってきます。答えのない時代、より鋭くその人と関わり、本質を追求しなければならない時代になってきています。

その中で、「こんな医療・介護のカタチを求めている人がいる!」ということに気付いた人たちが、Fanfareを使ってクラウドファンディングに挑戦されています。

 

例えば、最近では、『低体重児向けの肌着とミトンを全国のNICUに届けるプロジェクト』をスタートした方がいらっしゃいます。

自身のお子さんが標準よりも小さく生まれてきて「赤ちゃんの時に着せるものに困った」経験を元に、「小さく生まれてきた赤ちゃんのために、肌着を全国のNICU(新生児集中治療室)に届けたい!」という思いでプロジェクトをスタートされています。

低体重児はそれほど多くはないため、なかなかこういった商品は製品化されにくい現状があるのです。

今、クラウドファンディングがなぜ必要か?

これだけ便利になったとはいえ、まだまだ世の中には必要なものが市場に存在せず、困っている人たちが沢山います。そんな人たちのニーズを満たす方法としてクラファンは今注目を集めています。

昔であれば、「テレビが欲しい」というニーズだったのに、今では、「手頃な大きさで、消費電力が少なく、画像が綺麗で価格の安いテレビが欲しい」というように、値観が多様化し、需要やニーズはより細分化されていっています。

理学療法士である筆者が所属する医療介護福祉業界でも、この傾向は著明です。

実現したい医療介護を実現するために、企業などに掛け合ってみても、市場規模が小さいためになかなか実現が難しいプロジェクトは沢山あります。必要な資金を集めるための手段として、クラウドファンディングはこれからさらに注目を集めていくでしょう。

 

以下、主なプロジェクトのカテゴリーをご紹介します。

まちづくり、地方創生・地域活性化

クラファンは、地方創生やまちづくり、地域活性化にもすごく相性が良いです。人口減少に伴う労働人口の減少、財源の不足など様々な地域の問題を解決する手段としてもクラウドファンディングは積極的に活用されています。

ソーシャルグッド(社会課題解決)

被災地、教育、マイノリティ、貧困、福祉、人権、環境、伝統継承など、政府や国レベルでは対応しにくいような問題(社会問題)の解決に取り組むプロジェクトも多数存在しています。

商品開発

開発した商品を広める手段としてもクラウドファンディングは有効です。ネット、リアルを問わず、広くシェアされる可能性が高いので、広告、宣伝効果は抜群です。

書籍出版

上述しましたが、ニッチな需要を満たす書籍の出版を目標にチャレンジすることも有効です。

まとめ

人々の価値観の多様化が進む昨今にマッチした、夢を実現するためのツール「クラドファンディング」。

個人的には、元々お世話になった人にお歳暮など送る習慣のある日本人にはすごく適した仕組みだと思っています。”人助け”、”お互い様”って日本人の素晴らしい性質の1つですよね。これからも間違いなく、さらに普及していくと思います。

 

しかし、素晴らしい仕組みであることは間違いないのですが、「プロジェクトを立ち上げれば寄付が集まる!」という単純なものではありませんし、「お金の成る木」でもありません。

クラウドファンディングは、ネット上で寄付を集めるという性質上、注意すべき点とコツがあります。次回はそれらについて紹介したいと思います。

 

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生き方専門家 西野 英行
ポジティブ心理学実践インストラクター/理学療法士/ブロガー。本業をしながら、個人で多方面に活動する「セミフリーランス」という新しい働き方を実践中。著書「100歳まで元気でいるための歩き方&杖の使い方」

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