INTERVIEW
インタビュー
【働き方ラボ】ちばる食堂で働く認知症スタッフに聞いてみた!VOL① 〜介護福祉士が営む!認知症でも働ける沖縄そばのお店〜
目次
愛知県岡崎市のJR「東岡崎駅」から歩いて10分。
閑静な住宅街で、介護福祉士が営むオシャレな沖縄そばのお店「ちばる食堂」に行ってきました。
・インタビューさせて頂いた方
愛知県岡崎市
ちばる食堂のみなさん
▼オシャレなカフェのようなちばる食堂
店内は、木の温もりを感じるオシャレなカフェのような居心地。
なんと!!!こちらのお店のスタッフは全員、認知症と診断されたおじいちゃんやおばあちゃん。
そして、この「ちばる食堂」のマスターは、金のスニーカーが良く似合う!?笑顔が素敵な介護福祉士の市川貴章(いちかわたかあき)さん。
2019年10月に医療介護福祉の新しい働き方のプレゼンテーションイベント「第4回働き方プレゼンピッチin名古屋」で登壇いただいたのをきっかけに市川さんと知り合ったのですが、その時のプレゼンがものすごいインパクト!
ということで、今回インタビューをさせていただくことになりました。
▼第4回働き方プレゼンピッチ登壇市川さん
17年間、介護士として働いて感じたこと
市川さんは、老人保健施設で約17年間、介護のプロとして働く中で、介護施設ではできない介護があるのでは?と感じていた。
「もっと自由に。そして、認知症で笑顔をなくしてしまった当事者やご家族の方が、再び笑顔で過ごせる場所をつくりたい!」
そんな想いから、「介護」✖️「調理師」のキャリアをかけあわせ、「注文を間違える料理店」をヒントに2019年4月に「ちばる食堂」を開店!
「ちばる食堂」は、介護保険制度の外で、補助金や助成金などはもらわず、リアルに沖縄そばの売り上げだけで運営している、どこの街にもある飲食店と同じ事業形態というのも驚き⁉️
ちばる食堂で働く認知症スタッフに聞いてみた!
《毎日出勤 73歳のりこさん》
のりこさんは、体調不良から約20年営んできた飲食店を閉じてからというもの、だんだん元気がなくなっていき、ある日、かかりつけの病院で認知症と診断される。
娘のももこさんがこれからどうすればいいのか困っていたときに地域包括支援センターから紹介され、ちばる食堂で働くことに。
「母は飲食店で長年働いてきたので、身体が覚えているんです。」
認知症になっても、「身体が記憶していることは忘れない」と、ももこさん。
ちばる食堂で働き始めて、元気な母の笑顔を見ることが増えました。
▼ちばる食堂で働く楽しみを語りあうお二人(左)娘のももこさん(右)のりこさん
働いて嬉しかったことは?
「顔なじみのお客様がいつも来店してくれること」
「岡崎市の広報誌に映ったわたしを見て、友達がお店に来てくれたとき」
「お店で人がつながり、周りの人たちと勇気を与えたり、もらったりするご縁があること」
そう素敵な笑顔で答えてくれた、のりこさんと娘のももこさん。
日本中に広がって欲しい!
(娘ももこさんより)
「ちばる食堂があって本当に良かったと心から思います。
たくさんの人に理解してもらって、長く長く続いて欲しい。
私たちのように困っている人がたくさんいると思うので、
ちばる食堂のようなお店が日本中に広がって欲しいです。」
インタビュー後記
介護士として17年働いた介護のプロの市川さん。
介護現場で働いていた頃、
「本当はこんなことできたらいいのになぁ〜」
そう思い描いていたことを実現した場所。
やったことのないことに挑戦するには、
勇気と覚悟が必要!
市川さんの一歩踏み出せるアクションがあったからこそ、
認知症の人が安心して働ける「ちばる食堂」が実現したのだと感じました。
また、認知症であろうとなかろうと、
「働く」とういことが単にお金を稼ぐ手段ではなく、
「社会」と「人」がつながる手段であること。
「働く場所」がどれだけ人生において大切なことであるか、
そんなことを実際に働くのりこさんと娘のももこさんから教えられました。
ちなみに取材の日は、ランチタイム3回転の大盛況ぶりで、市川さんも汗だく(笑)
次回はちばる食堂スタッフインタビューVOL②をお楽しみに。
▼インタビュー後に1枚パシャリ
お店と人の暖かさがにじみ出る
■ちばる食堂 概要
アメブロ:https://ameblo.jp/cityriver8131/
Twitter:イチカワンダーランド@ちばる食堂https://twitter.com/cityriverstyle
Facebook:https://www.facebook.com/takaaki.ichikawa.5
(予約・お問い合わせ)
090-6092-0069
(住所)
愛知県岡崎市久後崎町キロ7-1
(アクセス)東岡崎駅から613m
(営業時間)
[月・火・木~土]
11:00~21:00
(定休日)水曜日、日曜日
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
インタビュアー
ワーシャル協働代表
中西 信雄
インタビュアープロフィール
元上場企業のキャリアアドバイザーとして、一般職種から医療系人材まで、約10年間キャリア相談及び、法人採用サポートに従事。これまでに約300法人への採用支援と約4000名のお仕事の相談に関わる。2013年に社団法人ワーシャル設立し、「①個人②企業③社会が3方良し」の「社会的複業」という働き方の情報発信を行い、日本初!医療・介護・福祉のスキルシェアサービス「じぶんはけん」を2019年11月開始。
「ジブンゴトで働くを面白くする!」をコンセプトに病院、薬局等の人事を複数掛け持ちしながら、キャリア講師、農園アドバイザーとしても活動するなど、20枚以上の名刺を持つパラレルキャリアを実践中。