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幸福学研究で分かる「幸福になるための4つの因子」とは?

人生の最大の目的は「幸せになること」ではないでしょうか?でも、人は意外と「幸せってなんだろう?」ってちゃんと考えないものですよね。

幸せってなんでしょう?

個人の人生においては、幸せになることがもっとも大切だったりします。極論ですが、仕事もお金もそのための一つのツールでしかないのかもしれません。でも、意外と「幸せってなんだろう?」って掘り下げて考えないですよね。

漠然と「幸せになりたい…」と思っていても、「いつかどこかに行きたい…」と旅行の計画を立てるようなもので、実現する可能性は非常に低いのではないでしょうか。

私達は、どこかに旅行に行こうと思ったら、

  1. 参加者の予定を合わせる
  2. 行き先を決める
  3. 宿泊先を決める
  4. 何で現地に向かうのか決める

などの複数の手順を考えて実行していく必要がありますよね。

幸せも同じだと思います。

幸せを「分解」する〜4つの因子〜

漠然とした、抽象的な「幸せ」を分解してちゃんと理解してみる、それだけで幸せになれる確率はかなり高くなるはずです。

調べてみると、「幸福」は研究のテーマとしても結構頻繁に取り上げられています。(宗教的要素が強いものは除きます。)

その中でも非常にわかりやすいのが、慶應義塾大学の前野隆司先生の「幸福学」です。

 

幸福学では「幸せになるための4つの因子」があると述べています。統計上、幸せな人は以下の因子を満たしているそうです。

その①やってみよう!(自己実現と成長)

「自己実現」とは、やりたいことをやってわくわくすることです。仕事でも趣味でもボランティアでも何でもOK!。研究結果でも、余暇のために趣味のサークルなど、好きで集まるコミュニティに入っている人ほど幸福度が高かったようです。

時間がたつのを忘れて夢中になれることがあったり、夢や目標を実現しようとしている状態です。

その②ありがとう!(つながりと感謝)

誰かを喜ばせたり、応援すること。家族や友人たちなど人とのつながりを感じること。

20ドルを自分のために使うグループと他人のために使うグループに分けて、どちらの方が幸福度が高くなるかを調べた実験では、他社のために使った人の方が高くなるということが、実験結果でも出ました。無理矢理にでも利他的な行動をしていると自然と幸福度がアップするようです。

その③なんとかなる!(前向きと楽観)

「楽観」とは、一流のアスリートのように、やるべきことを全力でやった結果、後は楽しむという前向きな考え方のことです。決して、楽してずぼらなこととは違います。「人事を尽くして、天命を待つ。」

やることを精一杯やったら、なんとかなる!と前向きに腹を決めましょう。

その④ありのまま!(独立とマイペース)

人の目を気にせず、人との比較に陥らず、本来の自分のままに行動できること。SNSで他者との比較が簡単にできてしまう世の中だからこそ、自分は自分でOK!という認識が重要になります。うちはうち!よそはよそ!と小さい頃に母親によく言われたものです。あれは正しかったようです。

まずは1つの因子を追求すると良い

ここで興味深いことがあります。それは、1つの因子を追求すると、他の因子も自然に満たされていくことです。

日本人の場合、まず、「ありがとう!(つながりと感謝)」因子を深めるのが良いのではないかと思います。

キリスト教の土壌がある諸外国では、「寄付」の文化が根付いていますが、日本では「お返し」の文化が深く根付いているといわれています。

まずは、利他の精神で人様に役立つことをする。そうするとつながりが増え、自身も幸福度が増していく。そして、「お返し」を通してより絆を深める。そんな幸せのカタチが日本人の理想なのかも知れません。

つながりから広がる幸せ

新しいつながりの中で、他人と比較せず、ただ、自分のやりたい何かにチャレンジする人に出会うこともあります。(やってみよう因子&ありのまま因子)

逆境の中でも笑っている強い人にも出会うことがあるでしょう。(何とかなる因子)

そんな人たちと出会う中で、私達は人生そのものを他者を通して勉強していきます。

そして、そんな経験をさせてくれる他者と環境に感謝する(つながりと感謝)ことでさらに大きな幸せが広がっていくのではないでしょうか。

まとめ

幸せを因数分解していくと、上の4つが必要になります。あれもこれもやろうとするのではなく、まずは周りに繋がりを増やしていく。

できるだけ多様な人と繋がり、影響を受け、自身も周りに与える。そういう生き方を目指すと、自然と他の因子も満たされ、幸福に近づいていけるのではないでしょうか。

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生き方専門家 西野 英行
ポジティブ心理学実践インストラクター/理学療法士/ブロガー。本業をしながら、個人で多方面に活動する「セミフリーランス」という新しい働き方を実践中。著書「100歳まで元気でいるための歩き方&杖の使い方」

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